2024年診療報酬改定で何が変わる?変更点や新設された項目を解説

あなたは、2024年の診療報酬改定が、医療機関にとって「明暗を分ける」ターニングポイントとなる可能性を秘めていることをご存知ですか?

新型コロナウイルス感染症への対応や物価高騰の影響など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中、今回の改定は、医療機関にとって経営戦略の見直しが不可欠な重要なイベントとなっています。

この記事では、2024年診療報酬改定の変更点の中でも、特に診療報酬本体のプラス改定、物価高騰を踏まえた評価、そして医療・介護人材確保のための新たな評価という3つのポイントに焦点を当て、具体的な内容と、それが医療現場にもたらす影響について詳しく解説していきます。

最新の情報を踏まえ、変化の波に乗り遅れることなく、この機会に自院の経営戦略を見直してみませんか?

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目次

2024年診療報酬改定のポイント3つ

2024年度の診療報酬改定は、医療機関にとって経営に直結する重要なイベントです。今回の改定は、新型コロナウイルス感染症への対応や物価高騰の影響など、医療を取り巻く環境の変化を反映したものとなっています。この章では、2024年診療報酬改定のポイントを3つに絞って解説します。

診療報酬本体のプラス改定と、それを実現するための仕組み

2024年度の診療報酬改定は、全体としてはマイナス改定と報道されていますが、診療報酬本体はプラス改定となっています。診療報酬本体とは、医療行為そのものに対する評価額のことで、プラス改定は医療機関の収入増につながる可能性があります。

しかし、安心するのはまだ早いです。プラス改定は、あくまで「質の高い医療を提供し、効率的な病院経営を行うこと」を前提としています。ここを勘違いしてしまうと、経営が厳しくなる可能性も孕んでいるのです。

具体的に、どのような取り組みが求められるのか、詳しく見ていきましょう。

1. 医療の質の向上

患者さんの視点に立った質の高い医療を提供するために、医療従事者の教育体制の充実や、最新の医療技術の導入などが求められます。

例えば、糖尿病専門クリニックであれば、最新の血糖値測定器やインスリンポンプを導入し、患者さんへのきめ細かい指導を行うことが考えられます。

2. 病院経営の効率化

限られた資源を有効活用するために、業務の標準化やIT化を進め、生産性の向上に取り組む必要があります。

例えば、電子カルテシステムを導入することで、紙カルテの保管スペースが不要になるだけでなく、患者さんの待ち時間短縮にも繋がります。

3. 地域連携の推進

病院同士が役割分担し、地域全体で医療を提供していくために、他の医療機関との連携を強化することが重要です。

例えば、在宅医療を提供するクリニックであれば、地域の病院と連携し、入院が必要になった患者さんのスムーズな受け入れ体制を構築することが考えられます。

これらの取り組みを通じて、患者さんに質の高い医療を提供し、地域医療に貢献することで、プラス改定の効果を最大限に活かすことができます。

物価高騰を踏まえた医療機関の努力への評価

2022年以降、原油価格や原材料価格の高騰などにより、医療機関においても光熱費や医療材料費などのコスト増加が大きな課題となっています。

このような状況を踏まえ、2024年度の診療報酬改定では、医療機関の努力に対する評価が行われる見込みです。

具体的には、光熱費や医療材料費の上昇分を診療報酬に反映することや、省エネ設備の導入に対する補助金制度の拡充などが考えられます。

また、感染症対策として、院内感染防止対策や発熱患者さんの診療スペース確保などに取り組んでいる医療機関に対しては、その費用負担を軽減するための評価が行われる可能性があります。

実際に、「外来感染対策向上加算」は、2024年度の診療報酬改定で要件が見直され、初診・再診に関わらず6点の加算(月1回に限る)に加えて、必要な対策を講じたうえで、発熱やその他感染症の患者さんに対して初診を行った場合にはさらに20点加算となります。

医療・介護人材確保のための新たな評価

医療機関にとって、質の高い医療を提供し続けるためには、優秀な人材を確保し、育成していくことが不可欠です。しかし、近年では、医師や看護師をはじめとする医療従事者の不足が深刻化しており、そのことが医療現場の負担増加や医療の質低下につながる可能性が懸念されています。

2024年度の診療報酬改定では、医療機関における人材確保と働き方改革を推進するために、新たな評価項目が導入される見込みです。具体的には、以下のような取り組みが評価の対象となると考えられます。

1. 処遇改善

賃金や手当の引き上げ、労働時間管理の徹底など、医療従事者の待遇改善に取り組むことが重要です。

例えば、残業時間の削減や有給休暇の取得促進など、働きやすい環境づくりを進めることが求められます。

2. 働き方改革

タスクシフトや業務の効率化など、業務負担の軽減に取り組むことが重要です。

例えば、看護師の業務の一部を事務職員に委譲したり、医療事務の外部委託を検討したりするなど、業務分担を見直すことで、医療従事者の負担軽減を図ることができます。

3. 人材育成

研修制度の充実やキャリアパス支援など、人材育成に力を入れることが重要です。

例えば、学会参加や研修費用を補助したり、資格取得を奨励したりすることで、医療従事者のスキルアップを支援することができます。

これらの取り組みを評価することで、医療従事者にとって魅力的な職場環境を作り、人材の確保と定着につなげることが期待されます。

注目すべき診療報酬項目の変更点

2024年の診療報酬改定では、医療機関を取り巻く様々な状況を踏まえ、多くの項目で変更が加えられました。今回は、その中でも特に注目すべき変更点とその詳細について、開業医の皆さんがよりリアルに感じ、今後のクリニック経営に役立てられるように解説していきます。

ベースアップ評価料(I)新設!算定要件と施設基準を解説

2024年度の診療報酬改定で新設された「外来・在宅ベースアップ評価料(I)」は、私たち開業医だけでなく、看護師や薬剤師など、日々診療を支えてくれる医療従事者にとって特に大きな影響があります。

この評価料は、病院や診療所の規模に関わらず、医療機関全体で医療従事者の処遇改善を推進し、医療の質向上を図る狙いがあります。

この「外来・在宅ベースアップ評価料(I)」の新設は、スタッフのモチベーションアップと、ひいては医療の質向上に繋がるチャンスと捉えています。

点数、算定要件、施設基準は以下の通りになっています。

外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)

  • 1 初診時 6点
  • 2 再診時 2点
  • 3 訪問診療時
     イ 同一建物居住者以外の場合 28点
     ロ 同一建物居住者の場合 7点

[算定要件]
(1)主として医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く。)の賃金の改善を図る体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に
適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、入院中以外の患者に初診、再診又は訪問診療を行った
場合に、所定点数を算定する。
(2)1については、初診料、小児科外来診療料(初診時)又は小児かかりつけ診療料(初診時)を算定した日に限り、1日につき1回
算定できる。
(3)2については、再診料、外来診療料、短期滞在手術等基本料1、小児科外来診療料(再診時)、外来リハビリテーション診療料、
外来放射線照射診療料、地域包括診療料、認知症地域包括診療料、小児かかりつけ診療料(再診時)又は外来腫瘍化学療法診療料
を算定した日に限り、1日につき1回算定できる。
(4)3のイについては、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の同一建物居住者以外の場合又は在宅がん医療総合診療料(ただし、訪問診療を行っ
た場合に限る。)を算定した日に限り、1日につき1回算定できる。
(5)3のロについては、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の同一建物居住者の場合又は在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定した日に限り、1日につき1回算定できる。

[施設基準の概要]
(1)外来医療又は在宅医療を実施している保険医療機関であること。
(2)主として医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く。以下「対象職員」という。)が勤務していること。職員であり、専ら事務作業(医師事務作業補助者、看護補助者等が医療を専門とする職員の補助として行う事務作業を除く)を行う
ものは含まれない。

(3)当該評価料を算定する場合は、令和6年度及び令和7年度において対象職員の賃金(役員報酬を除く。)の改善(定期昇給による
ものを除く。)を実施しなければならない。
(4)(3)について、当該評価料は、対象職員のベア等及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む)等の
増加分に用いること。ただし、ベア等を行った保険医療機関において、患者数等の変動等により当該評価料による収入が上記の支給
額を上回り、追加でベア等を行うことが困難な場合であって、賞与等の手当によって賃金の改善を行った場合又は令和6年度及び令
和7年度において翌年度の賃金の改善のために繰り越しを行う場合(令和8年12月までに賃金の改善措置を行う場合に限る。)につ
いてはこの限りではない。いずれの場合においても、賃金の改善の対象とする項目を特定して行うこと。なお、当該評価料によって
賃金の改善を実施する項目以外の賃金項目(業績等に応じて変動するものを除く。)の水準を低下させてはならない。
(5)令和6年度に対象職員の基本給等を令和5年度と比較して2.5%以上引き上げ、令和7年度に対象職員の基本給等を令和5年度と
比較して4.5%以上引き上げた場合については、40歳未満の勤務医及び勤務歯科医並びに事務職員等の当該保険医療機関に勤務する
職員の賃金(役員報酬を除く。)の改善(定期昇給によるものを除く。)を実績に含めることができること。
(6)「賃金改善計画書」及び「賃金改善実績報告書」を作成し、定期的に地方厚生(支)局長に報告すること。

つまり、私たち開業医は、2年間という期間を見据えながら、どのようにスタッフの賃金改善を進めていくのか、具体的な計画を立てる必要があるということです。

引用文献:令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)

ベースアップ評価料(II)新設!算定要件と施設基準を解説

「ベースアップ評価料(I)」に加えて新設された「外来・在宅ベースアップ評価料(II)」は、「(I)の要件を満たした上で、さらに対象職員の賃金改善を進める医療機関に対して、より高い評価を行うもの」です。

「(I)だけでは十分な賃上げが難しい」という医療機関が対象となるわけですが、これはまさに中小規模のクリニックにとって、重要なポイントとなります。

点数、算定要件、施設基準は以下の通りになっています。

<点数>

外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)(1日につき)
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)1
イ 初診又は訪問診療を行った場合 8点
ロ 再診時等 1点
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)2
イ 初診又は訪問診療を行った場合 16点
ロ 再診時等 2点

外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)8
イ 初診、又は訪問診療を行った場合 64点
ロ 再診時等 8点

<算定要件>
(1)主として医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く。以下「対象職員」という。)の賃金の改善を図る体制につき別に厚生労
働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、入院中の患者以外の患者に
対して診療を行った場合に、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。
(2)イについては、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の1(初診時)若しくは3(訪問診療時)を算定した場合に、1日につき1回
に限り算定できる。
(3)ロについては、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の2(再診時等)を算定した場合に、1日につき1回に限り算定できる。

施設基準
(1)入院基本料、特定入院料又は短期滞在手術等基本料(短期滞在手術等基本料1を除く。)を算定していない保険医療機関であるこ
と。
(2)外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出ている保険医療機関であること。
(3)外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)及び歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)により算定される点数の見込みの10倍が、
対象職員の給与総額の1.2%未満であること。
(4)下記の式【A】に基づき、該当する区分のいずれかを届け出ること。ただし、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)及び歯科外
来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)の施設基準の届出を行う場合は、同一の区分を届け出ること。

引用文献:令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)

初再診料の引き上げ!

2024年度の診療報酬改定では、外来診療における標準的な感染防止対策の徹底や、医療従事者の賃金上昇などを背景に、初診料と再診料が引き上げられました。

具体的には、初診料は3点、再診料は2点の引き上げとなります。

この引き上げは、医療機関の経営安定化と、質の高い医療提供体制の維持を目的としたものです。

一見すると、わずか数点の引き上げのように思えるかもしれません。しかし、1日あたりの患者数を考えると、クリニックの収入に与える影響は決して小さくありません。

例えば、1日平均50人の患者を診察するクリニックの場合、初診料が3点アップすると、単純計算で1日あたり150点、1ヶ月(20日間診療)で3,000点の増収となります。

医療DX推進!関連加算の変更点とは

2024年の診療報酬改定では、医療DXの推進も重要なテーマとなっており、関連する加算についても多くの変更点があります。

例えば、「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」は「医療情報取得加算」へと名称が変更され、オンライン資格確認等システム導入による情報取得体制の充実を評価対象とするようになりました。

また、「医療DX推進体制整備加算」「在宅医療DX情報活用加算」といった新たな加算も新設され、医療機関のデジタル化を後押しする制度が強化されています。

医療情報取得加算、医療DX推進体制整備加算について以下のページでも解説されているのでチェックしてみましょう。

医療情報取得加算: 医療情報取得加算とは?算定要件や改正内容を徹底解説

医療DX推進体制整備加算: 医療DX推進体制整備加算とは?改定の内容やDX化のメリットを解説

生活習慣病管理料の見直し!変更点と算定要件を詳しく解説

2024年の診療報酬改定では、生活習慣病管理料についても大きな見直しが行われました。

これまで「特定疾患療養管理料」に含まれていた生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧)が除外され、新たに「生活習慣病管理料(I)」「生活習慣病管理料(II)」の2つの区分が設けられました。

「生活習慣病管理料(I)」は、検査や注射、診断などを包括したもので、現行の「生活習慣病管理料」に近い内容となっています。一方、「生活習慣病管理料(II)」は検査などを包括せず、より簡便な管理を行う場合に算定できるようになっています。特定疾患療養管理料から生活習慣病管理料Ⅱへの算定に変更する際の注意点として、算定回数が月1回であることと療養証明書の説明や同意および患者さんからの署名が必要になることが挙げられます。

生活習慣病管理料Ⅰ

脂質異常症を主病とする場合 610点

高血圧症を主病とする場合 660点 

糖尿病を主病とする場合 760点

生活習慣病管理料Ⅱ 333点

生活習慣病管理料Ⅰの主な算定要件

・生活習慣病管理料は、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、患者に対して療養計画書により丁寧に説明を行い、患者の同意を得るとともに、当該計画書に患者の署名を受けた場合に算定できるものである。血液検査結果を療養計画書とは別に手交 している場合又は患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスを活用して共有している場合であって、その旨を診療録に記載している場合は、 療養計画書の血液検査項目についての記載を不要とする。

• 当該治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、薬剤師、看護師、薬剤師、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい。

• 「A001」の注8に掲げる医学管理、第2章第1部医学管理等(「B001」の(略)及び同「37」腎臓病透析予防指導管理料を除く。)、第3部検査、第6部注射及び第13部病理診断の費用は全て所定点数に含まれる。

• 患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスにおける患者サマリーに、療養計画書での記載事項を入力し、診療録にその記録及び患者の同意を 得た旨を残している場合は、療養計画書の作成及び交付をしているものとみなすものとする。ただし、この場合においても、生活習慣病管理料を算定 するにあたっては、服薬、運動、休養、栄養、喫煙及び飲酒等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、丁寧に説明を行い、患者の同意を得る こととする。

• 学会等の診療ガイドライン等や診療データベース等の診療支援情報を参考にする。

• 患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを当該保険医療機関の見やすい場所に掲示するとともに、患者から求められた場合に適切に対応すること。

• 糖尿病の患者については、患者の状態に応じて、年1回程度眼科の医師の診察を受けるよう指導を行うこと。また、糖尿病の患者について、歯周病の診断と治療のため、歯科受診の推奨を行うこと。

・生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した日の属する月から起算して6月以内の期間においては、生活習慣病管理料(Ⅱ)は、算定できない。

生活習慣病管理料Ⅱの主な算定要件

・別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関(許可病床数が200床未満の病院又は診療所に限る。)において、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者(入院中の患者を除く。)に対して、当該患者の同意を得て治療計画を策定し、当 該治療計画に基づき、生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。ただし、糖尿病を主病とする 場合にあっては、区分番号C101に掲げる在宅自己注射指導管理料を算定しているときは、算定できない。

・生活習慣病管理を受けている患者に対して行った区分番号A001の注8に掲げる医学管理及び第2章第1部医学管理等(区分番 号B001の9に掲げる外来栄養食事指導料、区分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料、区分番号B001の20に掲げ る糖尿病合併症管理料、区分番号B001の22に掲げるがん性疼痛緩和指導管理料、区分番号B001の24に掲げる外来緩和ケア 管理料、区分番号B001の27に掲げる糖尿病透析予防指導管理料、区分番号B001の37に掲げる慢性腎臓病透析予防指導管理 料、区分番号B001-3-2に掲げるニコチン依存症管理料、区分番号B001-9に掲げる療養・就労両立支援指導料、B0 05の14に掲げるプログラム医療機器等指導管理料、区分番号B009に掲げる診療情報提供料(I)、区分番号B009-2に 掲げる電子的診療情報評価料、区分番号B010に掲げる診療情報提供料(II)、区分番号B010-2に掲げる診療情報連携強 有料、区分番号B011に掲げる連携強化診療情報提供料及び区分番号B011-3に掲げる薬剤情報提供料を除く。)の費用は、 生活習慣病管理料(II)に含まれるものとする。

・別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、生活習慣病管理 料(II)を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、290点を算定する。

<施設基準>

・生活習慣病管理に関する総合的な治療管理ができる体制を有していること。なお、治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい。 

・患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを当該保険医療機関の見やすい場所に掲示すること。

またオンライン診療(情報通信機器を用いて行う場合)で実施する場合や、データ提出加算を算定する場合は別途届出が必要となります。

今回の改定では、生活習慣病管理料を算定する際の要件が厳格化されたため、医療機関は、患者の状態やニーズに合わせて適切な管理料を選択する必要が出てきました。

例えば、これまで「特定疾患療養管理料」で対応していた患者に対しても、検査や治療の内容によっては、「生活習慣病管理料(I)」ではなく、「生活習慣病管理料(II)」を算定するケースも出てくると考えられます。

引用文献: 令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)

クリニック経営への影響と対策

2024年の診療報酬改定は、医療機関にとってまさに「明暗が分かれる」ターニングポイントとなる可能性を秘めています。これまでのやり方や考え方にと囚われず、変化の波をチャンスに変えられるかどうかが、クリニック経営の成功を左右すると言っても過言ではありません。

減収の可能性がある項目と、その対策

2024年度の診療報酬改定で医療機関によっては厳しい状況となる可能性があります。特に、診療報酬の請求業務は複雑で、誤りがあれば医療機関は診療報酬の返還を求められることがあります。

このような事態を避けるためには、電子カルテシステムの導入や請求業務の外部委託などを積極的に検討し、正確な請求業務体制を構築することが重要です。

また、診療報酬の改定によって、特定の疾患に対する診療報酬が引き下げられる可能性も考慮しなければなりません。例えば、生活習慣病管理料の見直しが行われる可能性があり、これまで通りの診療内容では減収となる可能性も考えられます。

減収を最小限に抑えるためには、他の診療報酬項目との組み合わせや、患者のニーズに合わせた診療メニューの見直しなど、柔軟かつ戦略的な対応が求められます。

増収を見込める項目と、その算定方法

2024年度の診療報酬改定では、医療機関の経営を支援し、質の高い医療提供を促進するために、いくつかの診療報酬項目が新設・増額される見込みです。

特に注目すべきは、介護保険施設等の入所者の病状急変時、連携医療機関の医師が適切な対応を行い、入院が妥当と判断した場合に算定できる「協力対象施設入所者入院加算」の新設です。

この加算は、介護施設との連携強化による患者さんの安心・安全の確保に加え、医療機関の収益向上にも繋がる可能性を秘めています。

例えば、在宅医療に力を入れているクリニックであれば、近隣の介護施設と連携し、入所者の病状急変時にもスムーズな対応体制を構築することで、この加算を算定できる可能性が広がります。

また、在宅医療の充実を図る観点から、介護保険施設等に入所している高齢者に対して、連携医療機関の医師が往診を行った場合に算定できる「介護保険施設等連携往診加算」も新設されます。在宅医療は、高齢化社会の進展に伴い、今後ますます需要が高まることが予想される分野です。

これらの項目を積極的に算定していくことで、診療報酬収入の増加を図り、クリニック経営の安定化を図ることが可能になります。

改定内容を踏まえた経営戦略の見直しポイント

2024年度の診療報酬改定に対応するためには、以下の3つのポイントを踏まえた経営戦略の見直しが必要不可欠です。

  1. 診療報酬改定情報の収集と分析: 最新の診療報酬改定情報を収集し、自院への影響を分析することが重要です。関係学会や医療団体が開催するセミナーや勉強会に積極的に参加したり、専門のコンサルタントに相談するなどして、常に最新の情報を入手するように心がけましょう。
  2. 重点診療分野の見直し: 診療報酬改定によって、診療報酬が引き上げられる分野、引き下げられる分野が出てきます。自院の強みを生かせる診療分野に重点を置くなど、柔軟な対応が必要です。
  3. 業務効率化とコスト削減: 診療報酬請求業務の効率化や、医療材料費などのコスト削減に取り組むことで、経営の安定化を図る必要があります。

診療報酬改定は、医療機関にとって大きな変化とチャンスをもたらします。改定内容を正しく理解し、戦略的に対応することで、自院の成長と発展につなげることが可能になるでしょう。

まとめ

2024年度の診療報酬改定は、医療機関にとって経営に直結する重要なイベントです。今回の改定では、診療報酬本体はプラス改定されたものの、それを実現するためには、医療の質向上、病院経営の効率化、地域連携の推進といった取り組みが求められます。

また、物価高騰を踏まえた医療機関の努力に対する評価として、光熱費や医療材料費の上昇分を診療報酬に反映することや、省エネ設備の導入に対する補助金制度の拡充などが期待されます。

さらに、医療・介護人材確保のための新たな評価として、処遇改善や働き方改革に取り組む医療機関への評価項目が導入される見込みです。

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